ことばとその意味 (4) [正しいインドネシア語]
4. laki と laki-laki
標準インドネシア語において、laki という語と laki-laki とは意味が同じではない。
laki は suami 「夫」の類義語で、一方 laki-laki は pria 「男性」の類義語である。
地方語の影響で、*orang laki 「男の人」という言い方を耳にする。例えば、次のような文である。
*Orang laki boleh masuk orang perempuan tinggal di luar.
「男の人は入っていいが、女の人は外に残ること」
この文は、正式なインドネシア語の文ではなく、一種の方言である。次のようにすべきである。
Laki-laki boleh masuk perempuan tinggal di luar.
「男性は入っていいが、女性は外に残ること」
あるいは、
Pria dibolehkan masuk wanita tidak.
「男性は入るのを許されるが、女性は許されない」
laki 「亭主」という語と、対義語の bini 「女房」は、あまり上品な言い方ではないと見なされている。そのため、サンスクリット語から採られた suami 「夫」、istri 「妻」という語のほうがよく使われている。ある新聞に、次のように書かれていた。
*Sepasang laki-wanita yang sudah menikah ...
「既婚の男女のカップルは…」
この文の *laki wanita という語の使い方は、明らかに誤りである。 pria wanita 「男女」あるいは laki-laki perempuan と言うべきである。
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